秋の天皇賞へ向けての最重要
ステップレースは、
毎日王冠と
京都大賞典。この2つの
トライアルレースの結果は今年の天皇賞のみならず
ジャパンC、
有馬記念を占う意味でとても重要となります。
ペースがきつ過ぎてタフな競馬となれば、上位入線馬は疲れを残してしまうでしょうし、あまりにペースが遅すぎれば、着順自体の価値が微妙になるとも言えます。
毎日王冠では
エイシンヒカリが堂々の逃げ切り勝ちを決めました。これでデビューから通算9戦8勝、秋の天皇賞の主役誕生というレースとなりました。さて、今回の
京都大賞典で
エイシンヒカリ以上に強烈なアピールをする馬は現れるのでしょうか。
また、京都の芝コースは、日曜日のオ
パールSで前半3F32秒9で通過しても、ラスト2F11秒1-11秒5でまとめて前が残れたように、超高速馬場。基本的には前有利の馬場で、穴メーカーは前ですが、今回のレースでは逃げ馬不在。おそらく前に行かなければ持ち味が生きない
ニューダイナスティがレースメイクする可能性が濃厚ですが、ドスローで逃げる
ヴィルシーナのハナを叩きに行った一昨年の
京都大賞典では早仕掛けし過ぎたとはいえ11着失速。よほどのスタミナの持ち主でなければ長丁馬を逃げ切るのは、けっして楽なことではないです。
よって、◎には昨年の
菊花賞2着馬
サウンズオブアースを推します。この馬は昨年の
神戸新聞杯を休養明けでいきなり2着に激走すると、反動が懸念された
菊花賞本番でも2着と好走しました。ダービー馬
ワンアンドオンリーが休養明けで
神戸新聞杯を勝利した後にダメージが出て、その後スランプ状態になってしまったことから考えると、
サウンズオブアースの昨年の
菊花賞2着は驚きの好走。高い潜在能力を感じさせてくれました。
今年2走は凡退していますが、昨秋の走りから考えて弱い馬であるはずがありません。昨年の
皐月賞、ダービーはレベルがやや低かったのですが、
菊花賞は十分に例年のレベルに達していました。この馬は前につける脚がない馬ですが、
ニューダイナスティがスローで逃げれば、向こう上面から捲くることもできるし、ハイペースにすれば
サウンズオブアースには絶好の展開。どのみち上位には来るのではないでしょうか。
○は今年の
大阪杯でダービー馬
キズナを破った
ラキシス。今年の
大阪杯は不良馬場のとても厳しい一戦でした。
キズナをはじめ上位入線馬たちは激戦の疲れが残ってしまったようで、その後、良い成績を残せていません。
ラキシスも同様に近2走では人気を裏切っていますが、前走の
札幌記念はタフな流れを勝ちに行きすぎたための5着で、決して悲観する内容ではありませんでした。今回はおそらくこの馬の持ち味を生かす待機策でしょう。そろそろ復活しても良いところと見ます。
▲は昨年のダービー馬
ワンアンドオンリー。昨年の
神戸新聞杯を勝利した後は大きい数字の着順を拾う大敗が多くなっています。
イスラボニータと同様にやや実力に疑問符を付けられてしまっている状況ですが、今年初戦の
ドバイシーマクラシックでは勝ち馬からの着差は大きいものの着順は3着と立派な成績を残しているように、やはり能力は十分にある馬です。今回は休養明けの一戦、疲れも取れてリフレッシュした状態ならば復活の可能性はあるでしょう。