今年の
富士Sは、小頭数で逃げ馬不在の一戦。前走で
菊花賞を使った後の中距離の逃げ馬
ミュゼエイリアンでも、行く気になれば逃げられそうなメンバー構成です。ここまで逃げ、先行勢が手薄となると、スローペースが濃厚でしょう。
また、先週の東京の芝は、見た目は内側が悪そうなのに、意外と内々が伸びていました。特に日曜日は、差し、追い込み勢が外々に進路を取り、結果的に内々を立ち回った逃げ、先行馬を残らせ続けていました。確かに開幕週は外々が伸びていましたが、先週は騎手が揃って口にするほど、馬場の内側が悪くはなかったはず。今週が先週の流れならば、逃げ、先行馬を本命にする手もありますが、そのような不思議な現象が続くようにも思えません。内外フラット馬場のスローペース想定で予想を組み立てます。
よって、◎にはスローペースの昨年の
富士Sで
サトノアラジンを上回る切れ味で勝利した
ダノンプラチナを推します。確かに今年に入ってからの2戦はやや物足りないものがありますが、前々走の
東京新聞杯は、
香港マイルで勝ち馬
モーリスと0.4秒差(7着)と好戦した後の一戦で、多少なりとも調整をセーブした影響が出ていたはず。昨年の
富士Sと比べて、馬体重が16kgも増えていたように、見た目にも緩く感じました。
また、休養明けの前走
京成杯AHは、
ロードクエスト徹底マークで乗って直後からレースをしたものの、差が詰まらずの3着。通常よりも加速に時間を要していたことから、トップハンデ58kgの影響もあったのでしょう。休養明けであまりにも走り過ぎると、先週の
秋華賞の
ビッシュのような結果になるので、休養明けの負け方としてはちょうど良かったのではないでしょうか。
一転、今回は別定戦。実績のわりにハンデが軽く、休養明けで好走した
ロードクエストは配当妙味もないので消して、
ダノンプラチナとの態勢逆転を狙います。理想は昨年の
富士Sのような外伸び馬場ですが、もともとの能力を考えれば、フラット馬場の直線ヨーイ、ドンの形なら突き抜けてくると見ています。
○は、前々走の
六甲Sで後の
関屋記念2着馬
ダノンリバティとクビ差3着の
ブラックムーン。休養明けの前走・
西宮Sでは、相手が弱くて勝つには勝ちましたが、出負けして内伸び馬場の外々を回って能力を出しきれていません。前走をひと叩きされての上積みに期待します。
▲は、前々走の
セントライト記念で2着の
ミュゼエイリアン。あたりまえですが、日本は中距離が主流の国で、そこで負け続ければ
ロードクエストのようにマイル路線に転向します。中距離の重賞でやや足りないレベルの馬であれば、マイル路線でまず通用するので3番手評価としました。本来、一気に距離が短くなるのはマイナス材料ですが、もともとの能力と長期休養中の成長力に期待しました。
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天皇賞(秋)の純粋逃げ切りなるか?
エイシンヒカリの逃げ切りの可能性とその意味」(
武豊騎手が逃げない宣言をした場合は、変更するかもしれません)を配信予定です。