※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。
芝2000mで行われる数少ないGII戦で、毎年豪華メンバーが集結します。近い将来のGIへの昇格が噂されていますが、今年もGIだとしてもまったく申し分のないメンバーが揃いました。春競馬本番を思わせる賑やかなレースになるでしょう。
しかしながら、例年なかなかすんなりとは収まらないレースでもあります。
キズナと
エピファネイアの対決で注目された一昨年は2着に
トウカイパラダイスが食い込みましたし、去年は天皇賞馬
スピルバーグ、
皐月賞馬
ロゴタイプが馬券圏外に沈みました。上位人気馬同士の決着になる年の方がむしろ稀です。
1.距離以上にスタミナが要求される
過去10年間の勝ち馬の父を列挙してみると、
ディープインパクト、
マンハッタンカフェ、
ステイゴールド、
オペラハウスが2勝ずつしています。いずれも長距離戦の活躍馬を多く出している種牡馬であることが注目されます。阪神内回りで行われるため、多くの場合ヨーイドンの瞬発力勝負ではなく、ラスト4Fの持続力勝負になって最後にスタミナが問われるようです。
2.58kgを背負っている馬は苦戦
斤量58kgを背負った馬は過去10年で[2-0-3-10]。勝ったのは
オルフェーヴルと
キズナだけです。これらのほとんどが上位人気馬であることを考え合わせると、心もとない成績であるといえます。とくに昨年の
スピルバーグ(4着)、2012年の
トーセンジョーダン(3着)、2011年の
キャプテントゥーレ(5着)など、2000mGIの勝利で58kgを背負う馬が苦戦を強いられていることには注意が必要です。
3.牝馬の活躍が目立つ
過去10年で牝馬の参戦は6頭しかありませんが、[2-0-1-3]で勝率33.3%・複勝率50%と優秀です。このうち1番人気になったのは
ダイワスカーレットだけで、多くの場合は伏兵扱いされながらこの成績ですから、期待値も非常に高くなっています。
タッチングスピーチはGI未勝利ながら
エリザベス女王杯では3歳馬で最先着、タイム差無しの3着ですから、GI馬と並べても見劣りしない力量を秘めています。牝馬ながら切れ味というより長く脚を使うタイプ。ここまでの3勝が阪神と札幌でのものですから、未勝利の京都から阪神に替わるのは歓迎でしょう。
ヌーヴォレコルトはしばらく勝利から遠ざかっていますが、牡馬相手や海外遠征でも好勝負を続けているのですから、並の牝馬ではありません。54kgで出走できるのはあきらかに有利で、立ち回りも上手な馬で阪神内回りもプラスに働くはず。
ショウナンパンドラは昨年の
ジャパンC勝ち馬。
大阪杯からの始動は昨年(9着)同様ですが、昨年1年間で大きく力をつけており、今年は違う結果が期待できます。ただし、切れ味が身上の馬で56kgを背負うのはマイナス。
ラブリーデイは距離が短くなるのは歓迎でしょうし、
宝塚記念を勝った阪神内回りも悪くありません。ただし、58kgと6歳以上馬はなかなか勝ち切れないというデータがあり、上位安定ながら勝ち損ねるケースは想定しておくべきです。
イスラボニータは大跳びの馬で、コーナーの占める割合が大きい中山芝1800mはまったく向いていません。ゆったり構えられるこのコースなら前走のようなことはないはずで、巻き返しに期待。
キタサンブラックは強い4歳馬の一角を占める存在で、ここに向けて乗り込みも入念です。58kgを背負って後続の目標になる競馬で勝ち切れるかどうか。
アンビシャスは豪華メンバーだった
中山記念2着が示す通り、頂点を狙える素質の持ち主です。ただし、現状で重賞勝ちは
ラジオNIKKEI賞ひとつだけで、身体的にもまだ未完成。今回もまたどこまでやれるかという
チャレンジャーの立場と考えます。