※水曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。
先週の
日経新春杯がハンデ戦だったのに対しこちらは
グレード別定。比較的実績馬が参戦しやすい条件ですが、一昨年の
ゴールドシップのようにビッグネームの出走は稀で、派手さに欠ける顔ぶれになることが通例です。今年も前走でGIに出走していた馬は3頭だけ(特別登録時点)。ある意味このレースらしい、渋いメンバー構成になりました。
1.GI、GII実績馬が中心
GIやGIIで好走実績がある馬が強いレースです。過去10年の勝ち馬のうち、それまでGIかGIIで3着以内に入った経験がなかった馬は2007年の
マツリダゴッホだけ。中山にしろ阪神にしろ、小回りの2200m戦は底力が問われやすい条件で、勝ち星から遠ざかっている実績馬の復活劇が、このレースではしばしば繰り返されてきました。
2.4歳馬は斤量的に厳しい
前週の
日経新春杯で4歳馬が強かったのとは対照的です。最近10年間で4歳馬の優勝は2007年の
マツリダゴッホ一頭だけで、5歳、6歳、7歳馬がそれぞれ3勝ずつ挙げています。1か月前は3歳と古馬の斤量差が2kgあったのに、今月から1kgになっていて(中距離の場合)、これが初めての古馬別定重賞。4歳馬が苦戦して当たり前の設定なのです。
3.最終週でも差しは難しい
前週の
京成杯では差し・追い込み決着が通例ですが、あれは3歳戦だから。古馬による
AJCCは先行有利が大原則です。過去10年の勝ち馬の7割が先行馬で、2着も同じく7割。中山でもっとも幅員の狭いCコース使用ということもあり、差し馬には馬群を捌き損ねる危険がつきまといます。
実績・近況からは、
リアファルと
ゼーヴィントの二択という様相。両者の比較では、4歳馬より5歳馬という観点、また先行力の優劣から、
リアファルが上の評価になります。
菊花賞でしのぎを削った相手は、今をときめく
キタサンブラックと、世界を制した
リアルスティール。前走は長期休養明けでも見せ場たっぷりの内容で、普通の状態にまで戻れば、ここでは力が違います。
ゼーヴィントはコース巧者で、中山・福島という直線が短いコースではこれまで連を外したことがありません。前走は位置取りのミスもあって敗れましたが、今回は相性ピッタリの
戸崎圭太騎手を確保。中山巧者ぶりを考えあわせると、4歳で当レースを制した
マツリダゴッホの再来となる可能性も。
実績馬の復活枠ということでは、
ワンアンドオンリーに注目。
ジャパンCでは
キタサンブラックを追いかけながら0.8秒差8着ですから、さすがに力があります。なにより大きいのが、当レースに強い
田辺裕信騎手を確保したこと。失うもののない積極策で、この相手なら上位食い込みが期待できます。
シングウィズジョイは勝ち味の遅さがあるものの、
エリザベス女王杯2着、
フローラS勝ちと、しぶとさが要求される状況ではきっちり結果を残してきたことは注目されます。
ターコイズSを勝っているように中山外回りも悪くなく、先行する脚もありますから、牝馬といって軽視は禁物です。
ミライヘノツバサは一気の相手強化が課題ですが、当該コースで3戦3勝という抜群のコース実績に注目。
クリールカイザーは一昨年の当レースの勝ち馬。昨秋の
オールカマーでも
マリアライトに先着しての4着ですから、大きな衰えは見られません。
ヤマニンボワラクテは小回りでゆったり流れる条件がベストで、中山の芝2200m以上では[1-1-2-1]。唯一馬券圏内を外した昨年の
AJCCも、0.3秒差5着でした。