【翔ぶがごとく】
フランツの牝系の大本は
バレークイーン、近親は
皐月賞馬
ヴィクトリー、
リンカーン、
アドミラブルなどが連なる良族。2,3歳時は4戦2勝、9か月の長期休養などはさみ、4歳2月の
春日特別勝ちで3勝クラスに到達。同条件緒戦の
但馬S2着、続く東京1800mの
むらさき賞でクラスを突破。
むらさき賞ウィークは、
目黒記念でレコードも飛び出す超高速馬場ではあったが、後半5Fはすべて11秒台で推移、レースの上りを1秒2上回る、強靭な末脚を繰り出し1分44秒4を叩き出している。GIIIの
新潟記念は、力及ばずの5着。しかし自己条件の
アンドロメダSは、外から根気よく末を伸ばし0秒1差の2着。決して得意とはいえない
パワー馬場でもしっかりとした競馬ができた。音無厩舎は時計のかかる遅い時間帯に坂路へ入るため、調教時計は地味。ただ、この馬としてはハードな部類の経過が積めており、ルメールの繊細な操縦法もきっとエッセンスになる。5歳春のこれからが本番だ。
第一本線は
アイスストームとの追い比べ。こちらも幾度か成長期間など設け、四走前の
垂水S・1分45秒1で、オープンレベルの記録は整った。初のGIII挑戦、夏の
小倉記念はガス欠を起こしてしまったが、次走の
アンドロメダSは、ギアの入りなど確認しつつ、最速の上りをマーク。
中日新聞杯はラスト4Fのレースはすべて11秒台、上位3頭の激しい叩きあい。アタマ・クビ差遅れの3着に終わったものの、オープンでの立ち位置は把握できた。ちなみに東京9Fの
調布特別で上り32秒5を計時したように、左回りはフットワークはスムーズ。逆転の単も十分。
58キロのぶん三番手としたが、
ダイワキャグニーは東京7勝、うちオープンは5勝というコースのオニ。気まぐれな面を時折見せるが、明らかに距離が長く、しかも重馬場のJCで6着の頑張りには、いい意味でびっくり。リフレッシュをはかり乗り込みは丹念、身のこなしも軽い。
惑星は
ゴーフォザサミット。
青葉賞以来、勝ち星から遠ざかっているが、GII
目黒記念4着。不得手の右回り、チャレンジCでも上り33秒8という最速の上りをマークした。今、デキはいい。天皇賞はさすがに家賃が高かったが、リステッドレースの左回り10Fなら好勝負。
サトノワルキューレは、当該2000m・
フローラSを1分59秒5で仕留めた。オープン特別なら、時計や流れなど、あの時のリズムで通じる。
マイネルハニーは
2018年の
白富士Sを逃げ切り。蹄葉炎に泣いたが、
中山金杯5着で復活の狼煙をあげた。