【用意周到】
アルムブラストが、今春のマイル重賞路線に目標を定め、着々と布石を打ってきた。生産はノーザンF、父
リアルインパクトの代表産駒。次世代のモデルになるのではないかといわれていた評判馬。母も
カンナS優勝馬だが、前走はまだ緩さが残る造り。7Fから6Fへあえて距離短縮、右回りになど課題を抱えてのOP特別
アタックだったが、坂上からねじ伏せるように外一気。1分8秒8も2歳秋とすれば上々。前後半のラップは34秒5-34秒3と、終いの伸びに重点を置いた構えで臨み、距離延長など次走も用意周到に想定してレースを組み立てていた。1月半ば、トレセン帰厩後一本目にいきなり、マーフィーが跨りPコースながら66秒5を計測、5F追いは計3本。青写真通りに仕上がった。
強敵は
アブソルティスモ。半兄
レイデオロはダービー馬、父が
キングカメハメハから
ダイワメジャーにかわり、四肢は短め、寸の詰まったマイラー系へとかわったが、サウジアラビア
ロイヤルCは折り合いに汲々としながらでも1分33秒5で3着。こうやまき賞も、道中少し窮屈そうにしていたが、1000m通過・1分1秒2のスローにも我慢が効き、上り34秒2で一閃。こうやまき賞からGI馬へと出世した馬といえば、現役GI馬
ペルシアンナイトを思い出すが、ペルシアンの記録は1分35秒4、上りは33秒9。
アブソルティスモは1分35秒8、上りは34秒2。近いところ、いい線いっている。
一角崩しがあれば
ラウダシオン。坂コースの阪神1200mの新馬を、5F通過・58秒3というHペースを踏み快勝。続く重馬場の小倉2歳Sを3着急襲。能力や馬場適性は、そこで把握できていたのだろう。もみじSは5F通過・59秒9というタフなミドルを、じっくりと後方待機。動き出しの機をうかがい、レースの上りを0秒8上回る末脚を繰り出し、最後は手綱を抑える余力でフィニッシュ。馬場は不良、4,5秒くらい馬場差を加味すると、1分24秒1という走破タイムはかなり優秀。前走の
朝日杯FSは、距離マイル。高速決着ははたしてどうか。大外枠からジンワリ動かして行ったが、直線前が狭くなり、
アクセル全開とはいかなかった。敗因は距離にあるかもしれない?広々とした東京1400mで、どんな脚を使うか。将来を占う意味での試金石となる。
連下妙味は
ゼンノジャスタ。東スポ杯のメンバーに入ると、中距離系とは体型が異なる。パドックで貫録負けする感じもあったが、
ジュニアCは0秒4差。1400m通過・1分21秒0というHペースを踏み、1Fが長いマイルを1分33秒8で駈けた。東京7Fの持ち時計は1分21秒6、意外に存在感があるなと、ふと気が付く馬かもしれない。
ジュニアC2着の
ハーモニーマゼランも好調。
シャドウブロッサムは、
りんどう賞を1分21秒4で2着。輸送減りなどなく折り合えれば上位争いに加わってくる。