【良なら伸びやか】良馬場のスピード勝負なら、
ラウダシオンはブレない。若馬時代は相手関係など能力差で、重馬場で勝ち星をあげたこともあるが、前走の
高松宮記念は滑る馬場に脚を取られフットワークがバラバラになってしまった。1400mの戦績は[2-1-0-0]、当コースの
クロッカスSを高速タイムで逃げ切り勝ち。GI・
NHKマイルCは、良馬場のスピード決着を二番手からアッサリと抜けだした。古馬となり1600mの富士S2着、1200mの
シルクロードSも3着と、1400mより長い距離にも短い距離にも両方対応しているが、一番流れに乗りやすいのは7F。大敗明けになるが、CWコースの追い切りは伸びやか。軽い芝の瞬発力決着なら巻き返し濃厚。
対抗には上がり馬
エングレーバーを抜擢。父は
パワー派の
オルフェーヴル。2000mで2勝を挙げ、
プリンシパルSを1分58秒3という好タイムで2着歴もある。しかし折り合いに難渋し、思い切って前走は1400mに距離を短縮する賭けに出た。その
心斎橋Sは、通常より1秒近く時計のかかる稍重条件下、1000m通過は56秒3-1200m通過・1分8秒0というHペースで展開。前崩れの流れも追い風となったにせよ、パワフルに外一気。後続には0秒5差、馬場差を考慮すると1分20秒2は1分19秒半ばの時計に匹敵。GIIでも記録は足りる。
割って入れば
タイセイビジョン。1600mのGIII・
アーリントンCも勝ったが、ジャンプアップの起点となったのは、2歳11月の東京7Fの
京王杯2歳S・1分20秒8のレコ勝ちだった。近走は前進意識がより強くなり、
京都金杯は引っ掛かって馬を制御するのに汲々としたが、1400mならタメも利き、鋭い脚がもうひと脚使える。
カイザーミノルも好勝負。
マイラーズCは1000m通過が55秒8-1200m通過・1分7秒0-1400m通過・1分19秒3という激流を好位4番手から0秒2差の3着に踏ん張った。
ミッキーブリランテは二走前の
阪急杯を1分19秒5で2着。
高松宮記念は1200mのペースと道悪に戸惑ったが、状態はいい。
エアアルマスは、この距離なら折り合う。芝からダート、そしてまた芝に戻るが、芝でモタついていた以前とは心身の強度が違う。