【貴重な血統と才能】ライトクオンタムはディープインパクトの貴重な忘れ形見。母はG1・ゲイムリーSなど北米6勝、バックボーンは華麗で豊か。ただ426キロと小柄。新馬戦は東京への遠征など見越し最終追い切りはCWで上り3F重点。聞いていた通り馬体は薄く細い、だが歩様は思ったよりは確か。パドックは大事に二人で引いていたけれど、テンションも極端に高くはない。11頭立の少頭数、大外からポンと好スタート。手探りの逃げに見えたが、マイペースに持ち込めば体力は温存できる。馬の気に任せ淡々と進め1000mは60秒1の緩ペースで通過。スタートの1F以外はすべて11秒台、上り3Fを11秒3-11秒1-11秒6の馬なりでフィニッシュ。追っていれば、前開催のGIII・アルテミスS(1分33秒8)に近い、1分33秒台が出ていたかもしれない。骨格的にそう大きくはなれそうにないが、小さくても芯があり、中間CWで6-7F追いを課しジワリと体力増強。ホームの関西なら牡馬混合のGIIIでも大いに楽しめる。

　次位はペースセッティング。小倉6Fを同日メインの小倉2歳Sより速い1分7秒9で駈け、どんなスプリンターに育つのか。興味津々だったが、体造りや番組チョイスを見ると、マイラーに育てたいという意図も感じる。培ってきたキャリアを活かすには、相手関係も手ごろだ。

　単穴はクファシル。祖母はエアグルーヴ、母は5勝(マーメイドS優勝)。半兄ヴァナヘイムは京都2歳S2着、半姉アンドヴァラナウトはローズS優勝。父にモーリスを配し、ムチっと丸い490キロの青鹿毛マイラーが誕生。新馬戦はやや急仕上げ。身体の構造的なものもあるが、少し脂肪が残り腹目に余裕があるように映る。息持ちなど慮り、ムーアJも安全策を選んだのだろう。好スタートを決め素早くハナへ、1000mは61秒0で通過。息遣いはやや荒く、終い脚がモツれかけたが、上り3Fを11秒6-11秒1-11秒6(34秒3)で、ムーアJが闘志を鼓舞。あの造りでも粘り切った。攻めの内容は一段アップ、GIIIへのバトンをイーガンJが受け取った。

　上位3頭とはやや力量差があるが、トーホウガレオン、スズカダブルの経験値を3着に一考。

　まさかの7頭立て。7頭立ての重賞はさすがにそう多くないので8頭立ても含めて振り返ってみると、紛れが少ないぶん1番人気馬は強いが、一方で人気下位から2、3番目あたりの馬もそれなりに馬券に絡んでいる。また、スローに流れやすいためか上がり最速が無駄になりづらい。7頭立てで縦長というのは考えづらいだけに、上がり勝負になったときに誰が来るかということも考えたい。

　まず、人気馬では◎ライトクオンタム。新馬戦は2ハロン目から11秒台を並べて逃げたうえで最後3ハロンを34.0秒にまとめた。控える競馬ができるかどうかはやってみないと分からないが、できるなら今回のメンバー中では上位の上がりを繰り出せるはず。

　人気薄からは○サンライズピース。今回も後ろからにはなるが7頭立てなら前との差は大きくならないし、34.0秒前後の脚を使えるなら3着に届いてもいい。もともとシンザン記念は1勝クラス組が穴になることがあるが、この馬も1勝クラス組。前走で先着された△ペースセッティングはいるが1600mでの安心感があるのはこちらだ。

各馬の上昇度・脚質・騎手・調教師・血統データを「先週最も儲かった」設定で解析。導き出された4頭の馬単・3連単ボックスで勝負！

なお、プレミアムサービス(※)にご登録されますと、中央競馬全レースで、上昇度・脚質・騎手・調教師・血統の項目を自由にカスタマイズして予想することができます。各レース情報ページの予想タブから「CP予想」にお進みいただき、ご利用ください。

※netkeiba.comのスマートフォン版・競馬総合チャンネルでは、プレミアムコースにご登録されますとご利用頂けます。

【単騎逃げ】前走は外に振られる形で流れに乗れなかった3スズカダブル。そして何より初の多頭数に対応できなかった印象。再び少頭数の競馬ならば先行してしぶとい脚を使えそう。2ライトクオンタムはデビュー戦は逃げ切り勝ちも、仕掛けてからの瞬発力は良いものを持っている。4トーホウガレオンは中京2戦2連対。コース相性は良い。

※12/28時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　中京1600mで行われる明け3歳馬限定戦。舞台となる中京芝1600mは、向こう正面は緩やかな登坂を上り、下り坂を下って、最後の直線は高低差2mの坂を再び上らなければいけないタフなコースで持続力が求められるコースです。本命視しているのはペースセッティングです。前走の万両賞ではスローペースの流れを好位から進めた馬に届かなかったものの、ゴール直前ではあと50m距離が長ければかわせていたような脚を見せてくれました。忙しかった印象なので距離延長のここなら期待します。

　まだまだメンバーも固まっていない感じだが、この中ではライトクオンタムが有力。パドックでは2人引きだったが好馬体で集中。絶好のスタートから後続を迫らせなかった。時計が速く、大きな完歩でスケール大。ここも通過点かもしれない。クファシルはアンドヴァラナウトの下。パドックではやや太く見えたデビュー戦だが楽に逃げ切った。素質は互角。トーホウガレオンは崩れないタイプでここでも。スズカダブルはGI経験を生かす。

※12/28時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　ノーザンファーム生産馬と、関西圏のレースを主戦場としてきた馬が中心。「生産者がノーザンファーム以外、かつ“阪神、かつ1勝クラス以上のレース”において4着以内となった経験がない馬」は2019年以降[0-0-1-28]です。

　また「前走の距離が1400m以下・2000m以上、かつ前走の上がり3ハロンタイム順位が4位以下だった馬」は2019年以降[0-0-0-15]。距離適性や末脚も素直に評価するべきだと思います。

　なお「父にヘイルトゥリーズン系以外の種牡馬を持つ馬」は2019年以降[1-0-0-20]。京都芝1600m外で施行されていた2020年以前を含めても傾向は同じでした。

　今年のメンバー構成なら、イリゼ・クファシル・トーホウガレオンあたりを重視するべきでしょう。

※特別登録段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　前回開催の勝ち馬マテンロウオリオンはその後NHKマイルCで2着になり、21年の勝ち馬ピクシーナイトは秋にスプリンターズSを優勝。他にも過去の勝ち馬には、アーモンドアイ、ミッキーアイル、ジェンティルドンナがいて、敗れた馬でもジュエラー、ペルシアンナイト、アルアインとGI馬が出ている。1月の3歳重賞としては例外的に大物の出現を期待できるレースだ。

1.前走新馬・未勝利組は苦戦気味

　過去10回で、前走が新馬戦だった馬は[1-2-0-14]で複勝率17.6％、前走が未勝利だった馬は[1-2-1-28]で複勝率12.5％と目立たない。対して、前走は1勝クラスの馬は[5-3-3-32]で複勝率25.6％、前走が重賞だった馬は[3-3-6-27]で複勝率30.8％。

2.距離延長は割り引き

　コースが改修された12年3月以降に行われた中京芝マイルの3歳限定戦の成績を、前走の距離別で見てみると、今回距離短縮となる馬は複勝率20.2％、前走もマイルだった馬が複勝率30.0％なのに対し、今回距離延長となる馬は複勝率13.3％とやや見劣る。

3.前走逃げた馬は苦戦

　過去10回で、前走の4角が1番手だった馬は[1-0-0-17]で複勝率5.6％。前走が2?3番手だった馬は[3-4-5-27]で複勝率30.8％と上々の成績だが、逃げた馬は苦戦傾向。

　クルゼイロドスルは前走でデイリー杯2歳Sで5着に終わったが、スローペースで壁を作れず、道中リズムに乗れなかった模様。それ以前の2戦は強い走りをしており、改めて期待したい。

　ドンデンガエシは前走の朝日杯FSに関しては出遅れて後方のまま終わっており、参考外で良さそう。GIIIなら巻き返してきそうだ。

　ヒップホップソウルはフェアリーSにも登録があるため出走未定も、出てくれば有力どころの一角になる。

　ライトクオンタムは新馬戦の走りが抜群。好走条件に合わないため評価は控えめだが、ここをクリアしてくれば春も楽しみになってくる。以下、新馬戦を楽に勝ったランスオブサウンド、安定しているトーホウガレオン、立て直しが期待されるスズカダブル。

【連勝期待】デビュー戦が強かった、05クファシルに連勝を期待する。母系の血からいい瞬発力を授かっているようで、好位に控えるレースもできるはず。レースを経験しての上積みは大きく、稽古での動きはさらに良化している。相手は、02ライトクオンタムと03スズカダブルの2頭を上位に評価。少頭数なので、ここは◎-○▲の馬連・馬単主体で勝負したい。

【小波乱】トーホウガレオンは良化一途。サンライズピースはコースが替わり前進。シンゼンイズモは成長している。

GIIIシンザン記念。芝1600m。今年は少頭数となってしまった。中京開催は3年目。平均値トップは○ペースセッティングだが90台はすべて短距離でのもの。同距離になってどうか。ならばやはり初戦同距離83◎ライトクオンタム。次点に▲クファシル。一発に☆トーホウガレオンで。

デビュー戦で鮮やかな逃げ切り勝ちを決めた5クファシルが優勢。血統背景は魅力で潜在能力の高さから通過できる。次位は2ライトクオンタムで成長力がありスピード能力は極めて高い。▲は7ペースセッティングでマイルは歓迎で変わり身は十分。