【貫禄】
レーベンスティールが後のGIに踏み出す逞しさを備えた。3歳秋、モレイラJのエスコートに応え、当該2200mの
セントライト記念を快勝。2分11秒4という決着タイムは翌週の
オールカマーより0秒6速かった。しかし
香港ヴァーズは長距離輸送で疲弊、5月の
新潟大賞典はギアがはまらず11着に沈んだが、
エプソムCは1000m通過・58秒3-マイル通過・1分33秒1という澱みのない流れを余裕をもって追走、上がり3Fも33秒7という最速の上がりで2着に悠々2馬身差の完勝。若干立ち姿の後肢が浮き気味だが、身体の張りは増し四肢の動きもさらにダイナ
ミックになった。鞍上はルメールJ、不良馬場の中山9F戦でアタマ差2着という星があり重馬場条件でも大崩れは考えにくい。
二の筆頭は
ステラヴェローチェ。
皐月賞3着、
日本ダービー3着歴のある地力の持ち主。屈腱炎に泣いたが
大阪城Sで復活の狼煙をあげ、GI・
大阪杯は0秒1差の4着ににじり寄った。前走の
札幌記念は1000m通過は60秒5という超スロー。ラスト4Fから11秒台のラップが続き、まんまの逃げ切りを許してしまったが、折り合いを欠き気味でも辛抱強く3着は死守。前走の我慢を戦績アップにつなげるよう工夫もしてくる。秋の長雨は味方になる。
三番手は4歳馬
サヴォーナ。
菊花賞はスローに泣き5着、
天皇賞(春)は発馬のロスが影響し6着に終わった。
函館記念も勝負どころで進路が見当たらず、外に持ち出しトップスピードに乗るのが遅くなってしまったが、馬はすこぶる健康。重馬場に? マークはつくが、中山の2200mはベスト条件という可能性もある。
惑星は
アルビージャ。
関越Sは2年2カ月振りの実戦、加えて出遅れ。息遣いやフォームなど確認しながら、慎重を心掛けたぶんワンテンポ仕掛けが遅れてしまったが、上がり34秒0の末脚を繰り出しジワリと0秒3差に接近。中山2200mは[1-1-0-1]、重馬場は[1-0-0-0]。叩き良化ぶんの上積みも見込める。
サリエラはGI好走歴のある
サラキアや
サリオスの妹。体調をうかがいながら番組を選び、5歳という年齢ながら[3-2-1-3]。少ないキャリアの中でGII・
目黒記念3着、GIII・
ダイヤモンドS首差2着という結果を残してきた。
トップギアに入るまでの助走時間を要するが、滑らかにコーナーをイン一気に捌いてくれば上位争いに加わってくる。
ロバートソンキーも7歳にして芝は[4-2-2-4]。長期休養を幾度も余儀なくされたが、2年前とはいえ
オールカマーは2着。前走の
ジュライSは脚元を慮りダートを使ったが、重め残りもあり着順は参考外。最終追い切りの坂路はスタートから飛ばしビッシリ攻め切り、必勝態勢を敷いてきた。
ヤマニンサンパも良馬場の差し比べになれば連下圏内に浮上。