11R

関屋記念

15:45発走 / 芝1600m (左 外 A) / 天候:晴 / 馬場:良
3回 新潟 8日目 サラ系3歳以上 オープン       (国際)(特指) 別定 12頭
本賞金:4000,1600,1000,600,400万円
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 井崎脩五郎の予想

井崎脩五郎の見解

・前走10番人気以下馬
※新潟過去10年[0-1-0-36]
●2010年該当馬→ダイシンプラン(10着)、マルカシェンク(12着)、エフティマイア(14着)、フローライゼ(15着)、ホッコーソレソレー(17着)、フサイチアウステル(18着)
○2011年該当馬→アブソリュートマイネルファルケ

・前走で重賞以外に5番人気以下で出走していた馬
※新潟過去10年[0-1-2-44]
●2010年該当馬→テイエムアタック(4着)、タマモナイスプレイ(5着)、ムラマサノヨートー(7着)、ダイシンプラン(10着)、アロマンシェス(11着)、マルカシェンク(12着)、キタノリューオー(13着)、エフティマイア(14着)、ホッコーソレソレー(17着)
○2011年該当馬→リザーブカードスペシャルハート

・前走で条件戦に出走していた馬
※新潟過去10年[0-0-1-13]
●2010年該当馬→スピリタス(6着)、アロマンシェス(11着)、キタノリューオー(13着)、マッハヴェロシティ(16着)
○2011年該当馬→エイシンサクセスサトノフローラレインボーペガサススペシャルハートエアラフォン

2010年残った馬→レッツゴーキリシマセイクリッドバレーリザーブカードマイネルクラリティキャプテンベガ

【昨年結果】
1着:レッツゴーキリシマ(○)
2着:セイクリッドバレー(○)
3着:リザーブカード(○)

2011年残った馬→ガンダーラセイクリッドバレースズジュピターマイネルクラリティ

須田:先週の小倉記念もハズレでしたが……15番人気2着のキタサンアミーゴが残っていましたし、先々週よりはしょっぱくないのが救いですかね。

井崎:いやー、勝ったイタリアンレッドを消したのは失敗だった! 後から気づいたんだけどさ、あの馬って典型的な「夏女」なんだよなあ。

須田:えーっと……これまで合計7勝をあげていますが、そのすべてが7月から9月。この期間内に走った場合は[7-0-0-1]と、とんでもない勝率で勝ちまくっていますねえ。

井崎:ここまで偏るケースも珍しいと思うけどな(笑)。力をつけているし、主戦の浜中ジョッキーがうまく乗ったというのもあるけど、コレは覚えておきたいね。

須田:で、今週は新潟の関屋記念。ここは12頭と小頭数のレースとなり、久々の的中を味わうには絶好ですよ。ここは確実にモノにしておきたいところですが……?

井崎:うん、手応えは悪くないよ。というのも、ソコソコ荒れた昨年や一昨年を、この消去ネタでうまく仕留められているから。今年も期待できると思うんだけどなあ。

須田:いやもう、心の底からそう願っておりますよ、ボクは。ではその内容を見ていきますが、最初が「前走10番人気以下馬」の消去ですね。

井崎:うん、02年にミデオンビットが2着に来てはいるんだけど、それ以降は不振をきわめてるからね。コレに該当した2頭は、自信を持って消せるところだと思う。

須田:次が、前走重賞以外組の消去ネタ。こちらも過去10年で連対馬が出ていますが、センセイを信じて消しちゃって大丈夫なんですかね?

井崎:正直なところ、リザーブカードはけっこう怖いんだよ。新潟の芝マイルは得意中の得意といってもいいコースだし、そう衰えたという印象もないからなあ。

須田:しかも、昨年の3着馬ですよ? 逆に「来るならココしかない!」って印象すら受けるだけに、そこはかとない不安を感じますね。

井崎:で、最後に「前走条件戦組」の消去。前走重賞組が素直に強いレースだから、ここを軽視するのは当然なんだけど……こっちではレインボーペガサスが怖い(笑)。

須田:ちょっとちょっと、怖い馬ばっかり出てくるじゃないですか!

井崎:いやだってさ、前走で準オープンを勝ち上がったとはいっても、皐月賞4着、ダービー5着の実績馬だからねえ。ここで来られても何の不思議もないという。

須田:でも、それだと残す頭数が多くなりすぎるから、消したと。

井崎:そういうことだな(笑)。

須田:うーん、なんとなく今週もダメダメな予感がしますねえ……。
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買い目
券種・買い目 組み合わせ・点数
馬単1着流し
1着

5

相手

3

6

8

10

4通り 各2500円

東大ホースメンクラブの見解

 速い上がりが要求される展開になることが多く、スピード勝負への対応力がカギとなりそうです。

 本命は新潟大賞典を制したセイクリッドバレーです。前走のエプソムCでは直線で進路が開かないという不利がありましたが、ゴール前で豪脚を見せて3着まで食いこむ強さを見せました。左回りなら信頼性は高いので、かなり人気になりそうですが逆らえないと思います。

 対抗は3歳牝馬のサトノフローラです。キャリアは浅いですが、斤量が51キロと恵まれているし、新潟は2戦2勝の実績があるので期待したいです。

 3番手はリザーブカードです。近走はあまり実績がありませんが、昨年の3着馬であり新潟ではよく走るので注意が必要です。

 少頭数でペースが遅くなりそうなので、先行型のマイネルファルケスペシャルハートも押さえに入れたいです。

東大ホースメンクラブ テリア

 井内利彰の予想

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予想印
2アブソリュート(10人気)
買い目
券種・買い目 組み合わせ・点数
単勝

2

1点 2000円

複勝

2

1点 5000円

3連複軸1頭流し

2

相手

5

8

9

10

12

10通り 各300円

井内利彰の見解

 昨年の関屋記念は「最終追い切り南P」という調教データを重視し、リザーブカードに本命を打って複勝だけ的中することができました。

 実はこの3着で美浦にポリトラックが設置されて以降、関屋記念で最終追い南Pが馬券に絡まなかった年はありません。

 今年もこの調教データを忠実に守って仕上げてきたのがリザーブカード。この馬が馬券圏内に入る可能性は十分高いと思いますが、勝ち馬が出ていないというのもこのデータの特徴。よって今年は勝ち馬を見つけることができる調教データを重視しました。

 それが「最終追い切り美浦坂路」で、これに該当した2006年カンファーベスト、2010年レッツゴーキリシマがこのレースを制しています。

具体的な数字は、
[2-2-0-14] 単回収率461% 複回収率112%

 着外になる確率も高いデータですが、その着外の中には12番人気4着や9番人気4着といった人気薄が掲示板に載っているケースもあり、非常に調教適性の高い追い切りだということでしょう。ちなみに南Pと美浦坂路に共通しているのが「新潟芝外回りに似た左回り」というコース形状です。

 さて今年の出走馬で美浦坂路で追い切っての出走となったのは3頭。

 そこから◎アブソリュートを選択した理由は同じマイル重賞の東京新聞杯を制した時の調教内容に似ているからです。

 最終追い切りの馬場こそ坂路になった今回ですが、ここまでの凡戦を考えれば、ブリンカーを着用して追い切り場所を変更したことはプラスに考えます。

 同じ美浦坂路追いの○セイクリッドバレーは最終追いが「馬なり」で良績がないので対抗評価としました。

 調教データから推せるものはありませんが、ただいま絶好調な▲エアラフォンはこのメンバーならアッサリ勝っても不思議ないでしょう。

 もちろん△スペシャルハートも美浦坂路追いなので馬券対象ですし、冒頭に記した△リザーブカードも馬券圏内。

 △レインボーペガサスは最終追いの時計がきさらぎ賞1着時に近付いており、ひょっとしたら本格化の気配。

 山崎エリカの予想

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買い目
券種・買い目 組み合わせ・点数
馬連

7

-

11

1点 1000円

馬連流し

7

相手

5

10

12

3通り 各3000円

山崎エリカの見解

 関屋記念は近年外枠有利の傾向が強いレースと言われています。多頭数の激戦になりがちなことがジョッキーの早仕掛けを誘い、外からの差し馬が有利な結果を呼んでいるのでしょう。

 しかし今年の関屋記念は少頭数12頭立てとなりました。過去10年の関屋記念の結果を見ると9頭立てとなった2001年は逃げ馬と2番手の馬がそのまま1、2着の結果となっています。また今年は先行勢手薄でマイネルファルケ、スぺシャルハートと隊列がスムーズに決まりそうなことから、今年は先行勢が有利になる可能性が濃厚と見ます。

 そこで今回は◎に前々走の谷川岳S(新潟芝1600m)2着のスズジュピターを推します。前走のエプソムCは直線で前が詰まったために力を出し切ることができませんでしたが、同馬のもともとの力を考えれば巻き返しの可能性が高いでしょう。先行馬有利の流れでも、それほど置かれることなく追走から、一気の差し切りが濃厚と見ます。

 ○は芝路線に転じてもう一段階上昇したスペシャルハート。前走のぞみ賞を逃げ切り勝ちしているように、近走の勢いと先行力が魅力です。▲は昨年の関屋記念の2着馬で、近走も安定した好成績を残しているセイクリッドバレー。後方待機の同馬は今回で脚を余す可能性も高いのですが、メンバー中でナンバー1の能力の高さから印を▲まで繰り上げます。

 三田明太の予想

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買い目
券種・買い目 組み合わせ・点数
複勝

4

1点 5000円

ワイド流し

4

相手

5

9

2通り 各2500円

三田明太の見解

 少頭数で寂しいメンバー構成になったが、ガンダーラで一発を狙ってみたい。

 昇級初戦の前走・米子Sで2番人気に推されながら8着に惨敗しているのだが、指数「95」で終わっているように、スローの上がり勝負は本馬の領域外で、着順ほど悲観する内容ではない。

 同じ京都マイル戦でも、2走前に前半3F・34.7秒-後半3F・35.5秒の流れで「107」、昨年2月にも前半3F・35.1秒-後半3F・34.8秒の流れで「106」をマークしているように、中盤が緩まない持久力勝負では下級条件時代から明確な適性を示している。

 今回が初の新潟になるが、新潟外回りコースはどの馬でも速い上がりが出せる条件。要は、速いラップをいかに刻み続けられるかどうか。近走を見ていると、右回りではもたれる面を見せているだけに、その意味でも条件替わりの今回が買いだろう。

好配当連発 netkeiba関東本紙の予想

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netkeiba関東本紙

買い目
券種・買い目 組み合わせ・点数
馬単1着流しマルチ
1着

12

相手

2

5

7

9

11

10通り 各300円

3連単1着2着流しマルチ
1着

12

2着

5

相手

2

7

9

11

24通り 各100円

3連単1着2着流しマルチ
1着

12

2着

9

相手

2

5

7

11

24通り 各100円

netkeiba関東本紙の見解

【伏兵注意】3連勝中のエアラフォンを本命に推す。58kgを背負って勝利をあげた前走も優秀。重賞初挑戦も能力的にもVに手が届く。対抗にはセイクリッドバレー。実績最上位で、新潟も得意。マイルがカギも頭数が落ち着いたのは好材料。長期休養を挟みながらも、存在感を示しているレインボーペガサスを3番手に。スズジュピターは地力と新潟適性に期待。差のない競馬をしているマイネルクラリティ、復調傾向がみえてきたアブソリュートにも注意。

ラップ理論を駆使 丹下日出夫の予想

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丹下日出夫

丹下日出夫の見解

【一騎打ち】エアラフォンは、休養を挟み目下3連勝。この中間も、しびれるような絶好の動きを調教で披露している。前回のストークSは、58キロを背負い、重賞好走実績のある馬たちをゴール前強襲。1分33秒2という走破タイムも、もうOPレベルだが、1400m通過が1分20秒8―ラスト2ハロン目のレースラップが10秒8と、レースの内容も濃い。二走前の朱雀Sでは、上がり33秒1をマーク。もちろん、全面フラットコースの新潟なら、1分32秒台の決着にも瞬発力勝負にも対応可能。初重賞制覇に王手。セイクリッドバレーとの追い比べが本線。前回のエプソムCは、道中他馬に乗りかけ、直線入り口では前が詰まるロス。追い込み届かずの3着に敗れたものの、新潟は新潟大賞典勝ち、昨年の関屋記念2着と好相性を誇る。ただ、基本は中距離馬。マイラーのエアと違い、流れに乗りそこなう可能性も捨て切れない。一角崩しがあればアブソリュート。新潟マイルで2勝・GIII2勝の実績は軽視できない。近走不振も、ブリンカー新着効果にも期待。サトノフローラは、順調に事が運べば、ひょっとしたら桜花賞もあった。その起点は新潟の新馬、51キロなら大仕事も。谷川岳S2着のスズジュピターは、いかんせん決め手不足。レインボーペガサスも、マイルは1Fが短く、高速決着に一抹の不安あり。アンカツも一発を狙ってくるだろうが、うーん。普通は連下まで。

至高の頭脳 須田鷹雄の予想

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須田鷹雄

買い目
券種・買い目 組み合わせ・点数
馬連流し

5

相手

2

7

9

3通り 各1200円

馬連流し

5

相手

3

8

2通り 各800円

3連単1着2着流しマルチ
1着

5

2着

7

相手

2

3

8

9

24通り 各200円

須田鷹雄の見解

 前売り開始から間もなくの段階ではエアラフォンもけっこう売れているが、同じ人気ならば◎セイクリッドバレーのほうが堅い。

 関屋記念は中距離重賞に良績のある馬が良く連対するレースで、昨年時点でのセイクリッドバレーもその要件を満たしていた。昨年のこのレースは残り600mから10秒台のラップが2つ続く極端なレースでさすがに差し届かなかったが、新潟特有の「後ろから2ハロン目に10秒台が来るラップ」自体はこの馬が得意とするところ。昨年のような極端すぎる展開でない限りは、まず取りこぼしはないだろう。

 ◎と同じタニノギムレット産駒が2頭いるが、その中から○スズジュピターを相手筆頭に指名。新潟芝1600mへの適性は成績が示す通りだ。

徹底データ分析 コンピューター予想の予想

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コンピューター予想

買い目
券種・買い目 組み合わせ・点数
馬単BOX

1

5

9

12

12通り 各400円

3連単BOX

1

5

9

12

24通り 各200円

コンピューター予想の見解

各馬の上昇度・脚質・騎手・調教師・血統データを「先週最も儲かった」設定で解析。導き出された4頭の馬単・3連単ボックスで勝負!

なお、プレミアムサービス(※)にご登録されますと、中央競馬全レースで、上昇度・脚質・騎手・調教師・血統の項目を自由にカスタマイズして予想することができます。各レース情報ページの予想タブから「CP予想」にお進みいただき、ご利用ください。

※netkeiba.comのスマートフォン版・競馬総合チャンネルでは、プレミアムコースにご登録されますとご利用頂けます。

 栗山求の予想

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買い目
券種・買い目 組み合わせ・点数
馬単1着流しマルチ
1着

5

相手

2

6

7

10

12

10通り 各400円

3連単1着流しマルチ
1着

5

相手

2

6

7

10

12

60通り 各100円

栗山求の見解

 ◎セイクリッドバレーは「タニノギムレット×フジキセキ」という組み合わせ。父タニノギムレットは新潟芝1600mで連対率27%という好成績。本馬は昨年の関屋記念で2着となっており血統どおりの強さを見せている。

 昨年は前半の4ハロン通過が48秒2という超スローペース。この流れを後方追走から上がり32秒1の鬼脚で追い込んだ内容は高く評価できる。今年もスローペース必至なので昨年の実績は信頼に足るだろう。今年は春から地力強化が見て取れる。昨年よりもひと回りスケールアップし、昨年と同じ56キロなら勝ち負け必至だろう。

 奥田隆一郎の予想

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買い目
券種・買い目 組み合わせ・点数
3連単フォーメーション
1着

2

5

9

2着

2

4

5

8

9

10

12

相手

2

4

5

8

9

10

12

90通り 各100円

奥田隆一郎の見解

 関屋記念が行なわれる新潟芝1600mから注目の直結コースは、京都芝1800m、東京芝1400m、新潟芝2000m外、東京芝1600m、同コースの新潟芝1600m。直結コースの激走馬は、同じ適性が要求される今走のコースに合うため、高い適性を活かして大駆けできる。

 ◎レインボーペガサスは、直結コースの京都芝1800mにて、3歳時に重賞のきさらぎ賞を制し、最近は飛鳥Sを勝利した。今回の新潟芝1600mと直結コースの京都芝1800mは、スタート後に直線が続き、最後の直線は長くて平坦という共通点がある。この馬は新潟初出走だが、京都芝1800mを得意にしているので、今走も適性の高さを活かせる。

 ○セイクリッドバレーは、昨年の関屋記念2着馬。さらに同じ新潟芝コースの2000mで行なわれた新潟大賞典を、2年連続で激走した(新潟芝2000mは直結コース)。新潟の外回りコースを得意にしており、今回も有力馬。

 ▲アブソリュートは、直結コースの東京マイル重賞を2勝(09年の東京新聞杯富士S)している。今走と東京マイルは、左回りの距離1600mという共通点を持つ。近走不振だが、得意コースに替わるため穴馬として期待したい。

 △リザーブカードは、直結コースの東京芝1400mを2勝した後、関屋記念で08年2着、昨年3着に激走した。直結コースと同コースの激走があることから、コース適性は非常に高い。

 △スペシャルハートは、もともとダートを中心に使われていたが、芝を使われ初めてからの4戦で、直結コースの東京芝1400mを2勝した。新潟芝1600mに対する適性は高く、高配当を期待して狙う。

 の予想

の見解

 真夏の新潟の風物詩・関屋記念が行われます。

「1600mのうち1200mが直線部分」という特殊なコース形状と、「コーナーが下りでスピードを乗せやすい」という起伏のために、基本的に緩みはない高速決着になるレースです。

関屋記念(G3・新潟芝外8F)
2006:35.6-23.4-33.5=1'32"5(カンファーベスト)
2007:34.4-22.9-34.5=1'31"8(カンパニー)
2008:36.0-23.9-32.9=1'32"8(マルカシェンク)
2009:34.6-24.4-33.7=1'32"7(スマイルジャック)
2010:36.2-23.5-33.2=1'32"9(レッツゴーキリシマ)
※「テン3F-中盤2F-上がり3F」で表記、( )内は勝ち馬。

 コース改修後の10年間、ずっと「1分32秒台以内」の決着が続いますが、ここ3年は1分33秒台に近付いており、ハロンラップを見ても道中に「12秒台」が2つずつ入っています。僅かな機微ですが、所謂「中弛み」化の傾向と言っていいかもしれません。

 実は今回の流れをどう読むかで、買うべき馬も変わってきます。ごく単純に言えば「『急流』ならばスプリンター・ダート馬などの一息に脚を使えるタイプが、流れ込んで穴を開ける」「『中弛み』ならば息を入れて流れ込める、マイラーの逃げ・先行馬が穴を開ける」という傾向。

 2-7ハロン目がずっと「11秒台以内」の『急流』だった06・07年は、それぞれダイワバンディットシンボリグランといった「マイルはちょっと長い馬」が2着激走していますが、『中弛み』になったここ3年はタマモサポートマイネルスケルツィレッツゴーキリシマといった「8-9F得意」の逃げ・先行馬が3着以内に残って穴を演出しているのです。

 そして忘れてはいけないのは、どちらの流れでも「中長距離戦、特に東京の9-12Fで格の高いパフォーマンスをしている馬が圧倒的に強い」ことでしょう。

05年2着ダイワメジャー(天皇賞・秋1着)
06年3着テレグノシス(毎日王冠1着)
07年1着カンパニー(天皇賞・秋1着)
08年1着マルカシェンク(ダービー4着)
09年1着スマイルジャック(ダービー2着)

 このように、見事に毎年「東京9-12FのG1・G2上位馬」が活躍しています。単なるラストの切れ味ではなく、中盤-上がりで長くいい脚を使える「持続力」が上位であれば、一見「マイルはやや短い」馬でも力を出し切れる条件だと考えていいでしょう。

 今年はG1・G2実績馬が乏しいので、その「格上」のハードルを下げる方向と、思い切って昇級馬から狙う方向、両方のフォローが必要でしょう。

 昨年2着のセイクリッドバレーは、昨年大回りコース重賞で「新潟大賞典2着→エプソムC4着」だったのが今年は「1着→3着」と着順を上げており、持続力UPと考えればやはり「買い」の1頭。他では、東京に加えて新潟・京都外回り実績を重視して、関屋記念で08・10年の2回馬券になっているリザーブカード、ダービー5着があるレインボーペガサスマイルCS5着があるアブソリュートをマークします。

 重賞実績がない格下馬ではエアラフォンが人気でしょうが、中距離実績があって先行できるエイシンサクセスガンダーラの方が、穴馬の条件に合致しそうです。

セイクリッドバレーリザーブカードレインボーペガサスアブソリュート(大回り重賞実績から持続力上位)、エイシンサクセスガンダーラ(中弛み先行での穴馬パターンに合致)

厳選予想 ウマい馬券