本命はアムールポエジー。前走のGIIでは積極的な競馬で5馬身差と圧勝しました。内枠に入り、騎手とも相性抜群で最高の状態でレースに挑めると言っていいでしょう。再び圧勝をしてくれることに期待します。

　対抗はオメガインベガス。前走は勝ち馬に大きく離されての2着でしたが、3着以下にも大きく差をつけています。未勝利では圧勝しており、1度の負けだけで見限るのは早すぎるでしょう。

　3番手評価はケイアイレオーネ。前走は勝ち馬に大きく離されたものの、GIで3着と健闘しました。このメンバーなら、再び好走を見せてくれそうですが、勝ちきるまでの実力は持っていないでしょう。

　4番手評価はインカンテーション。2戦目で1000万下をしっかり勝ちきってきました。ただ、重賞で勝ち負けとなると少し厳しいでしょう。

　5番手評価はジェベルムーサ。早めに仕掛けて勝ちきった前走をみると、少し怖い存在です。

東大ホースメンクラブ　おにぎり

　シニスターミニスターはブルーグラスS(米G1･ダ9F)勝ち馬で、父父がエーピーインディで母父はデピュティミニスターのラインだから、東京や新中京など広いコースに向いた中距離血統だ。

　インカンテーションの3代母タイムチャーターはキングジョージなどに勝った女傑だが、自身はミスタープロスペクター5×3にエーピーインディとデピュティミニスターとポリッシュプレシデントのところでノーザンダンサーとバックパサーとボールドルーラーとプリンスキロなどのクロスになるから、ダート中距離のストレッチランナーに出たのは順当。

　レパードSはデピュティミニスター持ちが毎年のように好走するレースだし、1800mは[3.1.0.2]で先行したときは全て連に絡んでおり、前走のような競馬ならば、中山1800mの伏龍Sでさえアタマ差の大接戦だったから、サトノプリンシパル相手でも◎が打てる。

　○はヘニーハウンドやサウンドボルケーノと同じヘニーヒューズ産駒だからJDDでの頑張りには驚かされたが、母がノーザンダンサーとボールドルーラーの強いクロスで自己主張が強く、体型体質も短距離馬には見えないからこの母の影響が強いのだと考えられ、ベストはこの1800mあたりか。

　穴は◎と同父の☆で、血統やレースぶりから距離延長はプラスだし、芝スタートだとダッシュがつかないと陣営は言っているから、この距離延長とコース替わりは買いだろう。

　新潟ダート1800mで行われるレパードS。2009年に3歳限定のダート重賞ということで、新設されましたが、過去4年の馬券圏内馬12頭のうち、9頭に共通点があります。

2009年
1着トランセンド/標準多め併用
2着スーニ/標準多め坂路主体
3着スタッドジェルラン/標準坂路

2010年
1着ミラクルレジェンド/標準トラック
2着グリッターウイング/標準多め併用
3着ソリタリーキング/標準併用

2011年
1着ボレアス/標準多め坂路
2着タカオノボル/標準多め坂路
3着タナトス/標準多め坂路

2012年
1着ホッコータルマエ/標準多め坂路
2着ナムラビクター/標準多め併用
3着イジゲン/乗込併用

　それが「調教本数が多い」ということ。8頭が標準多め、1頭が乗込。そして、トラック単一ではなく、坂路もしくは併用調教馬だったということです。

　比較的、前残りで決着するレースではありますが、道中の流れは厳しく、それに対応するためには、運動量が重要になるということでしょう。2011年、2012年と近2年はこの調教タイプで馬券圏内を独占しています。

　また、1着馬4頭のうち、3頭が栗東坂路での最終追い切り。これで本命候補を2頭に絞ったわけですが、◎ケイアイレオーネを選択した理由は標準多め坂路。本馬自身も海外遠征から帰国して、徐々に調子を上げているところですが、最終追い切りでの動きを見ていても、右手前での走りがかなりしっかりしており、左回りは適性が高いと思います。もちろん、同じ左回りのヒヤシンスSやユニコーンSと比較しても今回の方が良いという判断です。

　最終追い切り栗東坂路の該当馬18頭の成績は[3-3-3-9]で複勝率は50%。こうなると、本数が標準でも、◎を逆転するのは○アムールポエジー。1週前追い切りできっちりと併せ先着。そして、最終追い切りは栗東坂路で終い最速ラップを踏んでいます。これは昨年の1着馬ホッコータルマエと同じです。

　△ジェベルムーサ、△シグナルプロシード、△ドコフクカゼは標準多めで高い評価。△オメガインベガスは1週前追い切りでの先着を評価。そして△サトノプリンシパルは前走時より攻め強化されている点を評価しました。

　☆カリスマサンタイムは調教タイプの適性は文句ありませんし、新潟競馬場に適した日曜左回りのCWで終い速い時計をマーク。大穴激走ならこの馬でしょう。

1.アムールポエジー
今回:地方
前回:標準坂路

2.ドコフクカゼ
今回:標準多め併用
前回:標準多め併用

3.オメガインベガス
今回:地方
前回:標準併用

4.カリスマサンタイム
今回:標準少めトラック
前回:標準多め併用

5.インカンテーション
今回:馬ナリ平均トラック
前回:馬ナリ平均併用

6.シグナルプロシード
今回:標準多め坂路主体
前回:スパルタ併用

7.サトノプリンシパル
今回:馬ナリ平均坂路
前回:標準坂路主体

8.カノン
今回:馬ナリ平均トラック
前回:軽目トラック

9.アドマイヤイバマ
今回:一杯平均併用
前回:一杯平均併用

10.リキサンステルス
今回:標準少め坂路
前回:標準坂路

11.ケイアイレオーネ
今回:地方
前回:標準多め坂路

12.ジェベルムーサ
今回:標準多め併用
前回:標準多め併用

13.モリトリュウコ
今回:馬ナリ平均トラック
前回:急仕上げトラック

14.タイセイバスター
今回:標準少めトラック
前回:標準トラック主体

15.ハイパーチャージ
今回:標準多め坂路
前回:馬ナリ平均併用

【伏兵注意】ジェベルムーサは気配、動きともに前走以上。大型で不器用ながら破壊力は抜群で重賞Vが狙える。サトノプリンシパルはマイペースで進められれば粘り込みが期待できる。インカンテーションは前走好内容。上昇しており争覇圏。関東オークス快勝のアムールポエジーも牝馬ながら力量確か。ケイアイレオーネも底力ありハイパーチャージやタイセイバスターも上位の候補。

【寄り切り】540キロの巨漢馬ケイアイレオーネが、ドトウの寄り切り。前走のジャパンダートダービーは、中央・地方を含めた3歳春のダートの総決算。大井の2000ダートは、粘りつく重い砂、長い直線と、東京大賞典も施行される、日本でも屈指のタフなコースとして知られているが、外を回して直線入り口では果敢に先頭をうかがうパワフルな競馬。勝ち馬には別格として、良馬場で2分6秒1は例年の優勝タイムと遜色ない。ユニコーンSの止まり方を見ると、ひょっとして1400mがベスト?　にも思えたが、JDDの仕掛けとレースっぷりなら1800mもOK。ちなみにユニコーンSの走破タイムは1分36秒5。時計勝負にもメドは立っている。他馬と比べ、56キロを超える斤量を何度も経験してきただけに、ここ一番の粘り腰も違うハズだ。濃尾特別を1分50秒5で快勝してきたインカンテーションが対抗。まだ荒さを残しているが、二走前の御嶽特別では、末脚勝負に賭けたにせよ、上がり35秒1で猛追(これが能力の原点)。大野騎手とのコンビで、沈丁花賞を逃げ楽勝を演じている。同型が多数揃ったぶん三番手としたが、サトノプリンシパルの御嶽特別・1分50秒6は前日の古馬準オープン戦を0秒3上回る好記録だった。新潟の直線は中京より短い。これが東京なら、もう一つ重い印を打てただろうが、新潟とあればジェベルムーサは惑星で我慢。関東オークス1・2着のアムールポエジー、オメガインベガスの牝馬二騎も僅差。ハイパーチャージの前走は、時計は平凡ながら、上がりは11秒4-11秒9と優秀。

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　◎インカンテーションは「シニスターミニスター×マキアヴェリアン」という組み合わせ。父シニスターミニスターは典型的なアメリカンダート血統で、平坦コースで直線が短い新潟ダートでは連対率41.7%、単勝回収率370%、複勝回収率305%と素晴らしい実績を挙げている。3代母タイムチャーターは、キングジョージ6世&クイーンエリザベスS、英チャンピオンS、英オークス、コロネーションCなどイギリスのビッグレースを軒並み制した女傑。この底力とスタミナを受けているため、条件レベルで終わるような一介のダート馬ではなく、先々はG1クラスでも勝負になるのではないか、という期待が掛けられる。ウィークエンドサプライズ≒パストイグザンプル4×4も魅力的だ。前々走の御嶽特別はスタートで躓いた影響で最後方からの競馬となったが、それでも直線で猛然と追い込んで3着に食い込んだ。前走は準OP経験の古馬を相手に好位追走から2馬身差の楽勝。ここにきてグンと力をつけており、同世代相手のG3なら互角以上の勝負に持ち込める。

　今年でまだ5回目と歴史の浅い重賞ですが、過去4年の勝ち馬からトランセンド、ミラクルレジェンド、ホッコータルマエと、3頭ものちの古馬チャンピオンを輩出しています。数少ない3歳のダート重賞ということもあって、将来のダート戦線を占う上でも見逃せない一戦と言えるでしょう。

　新潟のダートコースは直線が長いものの、コース形態自体は小回りでコーナーは急カーブなので、3コーナーから4コーナーでいったん減速を強いられます。先行馬はそこで息が入るので、ゴール前に坂がないことと相まって、差し一辺倒の馬では苦戦する傾向が顕著です。トランセンドやホッコータルマエのような、先行スピードに優れた馬を中心に置きたいところです。

　基本的には、ジャパンダートダービー(JDD)やユニコーンSなど、3歳のダート重賞を使われてきた馬と、古馬1000万条件で好走していた馬との対決、という図式になります。なかでもJDD組は、レベルの高さにくわえ「小回りで直線が長い」という大井競馬場のコース形態が新潟に似ていることもあり、最有力になります。

　次に来るのが、古馬混合の厳しい流れを経験している1000万条件組。ユニコーンS組は、じっくり構えての差し比べになる東京ダート1600とのギャップに戸惑って、力量を発揮しきれないケースが多く、過信はできません。

　ケイアイレオーネはJDD3着。不器用な脚質が懸念されましたが、小回りの大井で早めに動いていって、強いクリソライトに勝負を挑んで2着とは小差に踏ん張りました。けっして悲観すべき内容ではありません。新潟コースはけっして歓迎ではありませんが、相手関係は一気に楽になります。ドバイのUAEダービーに挑戦したほどの力量馬が復調したわけですから、軽くは扱えません。

　インカンテーションは前走の濃尾特別を2馬身差で快勝。春の伏竜Sでは、この世代の最強馬の一頭コパノリッキーに小差の4着でしたから、重賞でも能力比較では上位の存在です。左回りも問題なく、スタートさえ決まれば安心して見ていられる一頭。

　サトノプリンシパルは伏竜Sが3着で、前走は御嶽特別勝ちと、インカンテーションと甲乙つけがたい戦績を残しています。スタートセンスも良く、コース替わりも歓迎でしょう。逃げられなかったときは大きく崩れることもあり、安定感を欠くのがネックですが、530キロを超える大型馬でスケールは大きく、将来のチャンピオン候補に数えられます。

　関東オークス組はレベル面に疑問があるので狙いを下げます。穴は、はまったときの差し脚が強烈なジェベルムーサ。以下、1000万条件で大崩れしなかったクリノヒマラヤオー、シグナルプロシードにも注目。