エキストラエンドの前走は致命的な出遅れも、上がり1位の脚で大外から追い込んでいた。

　リベルタスの全弟で母カーリングは仏オークス馬だが、この馬は半兄ローエングリンのようなマイラーで、特に母系に入るボールドルーラー系のマイラー・タイラントの影響が強いと思う。

　ボールドルーラー的な軽い脚捌きで走るので平坦向きで、急坂コースは[0.0.0.3]、京都金杯に勝ちマイラーズC3着と京都マイルでは高値安定、となれば新潟マイルも合うはず。

　ここは関屋記念で先行したラインブラッドやティアップゴールドやダノンシャークが抜けて更にスローになる可能性もあるが、この馬の軽い末脚はむしろスローのほうが際立つ気もする。

【混戦】クラレントは前走快勝。58kgのハンデカギも動き、馬体ともに充実しており重賞連勝に期待する。キングズオブザサンはNHKマイルCで追い込み3着。潜在能力高い1頭で初の古馬相手でも十分通用。○の半兄サトノギャラントも力量十分で気配も上々。ショウナンアチーヴも上向いており上位争いの候補。エクセラントカーヴも54kgなら侮れず、プレイズアトレイルやエキストラエンドなども差はない。

【関屋記念組には負けない】サマーマイルチャンピオンをクラレントが力でもぎとる。2歳秋のデイリー杯、富士S、東京新聞杯、エプソムC。そして前走の関屋記念と、積み上げてきた重賞は5つ。うち4勝が左回り。ダノンシャークを力でネジ伏せた関屋記念を見ると、平坦の新潟外回りマイルはベストの条件といっていい。負担重賞は1キロ増えるが、ハンデのプラスマイナスを差し引いても、関屋記念組にはまず負けない。逆転があればサダムパテック。適度に時計のかかる外差しの馬場がピタリと符号したとはいえ、中京記念のゴール前の迫力は、さすがマイルCSを制したGI馬。58・5キロは未知数だが、力には力の叩き合いをもって臨む。

　割って入れば、3歳馬キングズオブザサン。京成杯2着でクラシック路線には乗ったものの、能力のマキシマムや適距離を掌握し切れないでいたが、母はGIマイラーのスティンガー。躍動感あふれるNHKマイルC3着の差し脚に答えをみた。稽古は負荷の軽いPコース中心、上がり重点で時計も平凡だが、このメニューで息ができるタイプだ。

　エキストラエンドは、関屋記念は目を覆う大出遅れ。時すでに遅しの9着とはいえ、上がり33秒5の最速の上がりはマーク。ただ、1キロ増の57キロが不思議(笑)。

　エクセラントカーヴは、関屋0秒2差、斤量は据え置き。昨年同様、今回の京成杯AHがピークのデキ。

　関屋3着のサトノギャラント。空振り覚悟の直線勝負となるが、ゴールデンナンバーは前記サトノと東京マイルで激戦歴あり。

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　◎エキストラエンドは「ディープインパクト×ガルドロワイヤル」という組み合わせ。全兄にリベルタス(朝日杯FS-3着)、半兄にローエングリン(重賞4勝)などがおり、母カーリングも仏オークス、ヴェルメイユ賞を制した名牝。ヨーロッパ型のスタミナ血統を豊富に抱えているものの、2400m路線を使っている間はもうひとつの成績で、距離を短縮してから良さが出てきた。このあたりは兄ローエングリンに似ている。

　路線変更をしても、3歳秋から一貫して外回りコースと直線の長いコースに出走させているのは陣営のこだわりで、今回は658.7mと日本一長い直線を誇る新潟コース。この馬の持ち味を最大限に発揮できる舞台だ。同コースで行われた前走の関屋記念はスタートの大出遅れが響いて9着。参考外の成績ながら、それでも勝ち馬から0秒9差と大きく負けなかった。二度続けて出遅れはないと思われるので、今回は巻き返せる。

※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　秋競馬の到来を告げるマイル重賞。今年は中山競馬場が改装工事のため新潟で施行されるので、なんだか夏競馬の延長のような雰囲気も漂いますが、出走メンバーを見れば、例年通りハンデ戦らしい凸凹感のある組み合わせになって、ああ京成杯なんだ、と思わされます。

1.格より調子

　サマーマイルシリーズの最終戦になりますが、シリーズ中で一番格が高いのは、唯一別定で行われる関屋記念で、ハンデ戦のここには強い馬が出走しにくくなっています。重賞で煮え切らない着順を続ける馬が大半を占めるメンバー構成のなかで、数少ない好調の上がり馬が半信半疑のまま人気になってスコンと勝つ。だいたい毎年そういうレースになります。レベルはどうあれ前走で1着だった、という馬が昨年まで4連勝中。前走着順の良い馬を最大限尊重しましょう。

2.夏場に使い込まれていない馬が優勢

　夏競馬を2走以上している馬は成績が芳しくありません。理想は夏に1走というパターンですが、春競馬以来の復帰戦という馬も互角の成績なので、割り引く必要はないでしょう。フレッシュさを重要視すべきレース。

3.関屋記念好走馬は苦戦だが

　例年主力となるのが関屋記念組ですが、両レースを連続して勝ち負けするのはなかなか困難なようです。ひとつには疲労の問題がありますし、コース形態の違い、また当然ハンデも関係してきます。ただし、前回新潟でこのレースが行われた2002年は、アイビスサマーダッシュ2着のブレイクタイムと関屋記念2着のミデオンビットによるワンツーでした。同じ舞台でもう一丁、という可能性に今年は警戒が必要です。

　ゴールデンナンバーは高速上がりの鬼。GIのヴィクトリアマイルでも上り3F33.0秒はメンバー中最速でした。いつもはそれがレースでの勝ち負けに繋がらないのがつらいところですが、新潟外回りでのハンデ戦でスローペースが濃厚と、今回は願ってもないような好材料が揃いました。昨春の多摩川Sでは上り3F32.3秒の脚を使ってサトノギャラントとタイム差なしの接戦を演じた実績があり、このメンバーならば臆する必要はありません。

　エクセラントカーヴは昨年の覇者。コースが新潟に替わるのも問題なく、連覇の可能性は充分でしょう。関屋記念組では出負けが響いたサトノギャラントですが、ハンデ戦に替わって前進は必至。ミトラは本来なら自在性がある馬で、スムーズに先行できれば一変があっても驚けません。

【混戦模様】サマーマイルシリーズ最終戦。ギリギリでシリーズ覇者の可能性がある、06ブレイズアトレイルを本命に推したい。関屋記念で同馬に先着している03クラレント、12エクセラントカーヴが相手の上位評価組。02キングズオブザサンなども侮れず、かなりの混戦である。配当妙味がありそうな、◎から流す馬連&馬単主体で行きたい。

関屋記念の再戦ムード。そこにハンデ戦となり斤量差が生じるところがポイント。

本命はクラレント。関屋記念ではクラレントとサトノギャラントを軽視したが、それは馬場が渋ると予想したためだが、結果的には1分32秒台の高速決着となったように、稍重馬場と言うよりは良馬場に近く予想は撃沈。

クラレントは57キロから1キロ増の58キロ。サトノギャラントは前走の56キロと据え置き。その差は2キロと広がった。が、良馬場に限ればクラレントは崩れたことがないし、サトノギャラントは近走前半ズブさを見せており終始押して押しての不安定な取り口。安定感でクラレントを推したい。▲、△もすべて関屋記念組から選択。

日曜日の馬場がどうなるのかも大きな焦点ではあるが、やはりある程度悪いことも想定する必要あり。注目したいのは当然のことながら関屋記念組。その時の着順と斤量がここでどの程度に変化しているかでも有利不利に関わる。特に関屋記念で下位になったのに斤量が増えている馬はどうも解せないがそんな馬は軽視するだけ。本命は関屋記念113で斤量変わらずの◎サトノギャラント。後ろからの競馬がちょっと心配だが…。○▲も人気サイド。△に人気薄を押さえる。

関屋記念組が上位を形成しそうだが中でも本命に抜擢するのが同レース9着で過小評価を受けそうな1エキストラエンドだ!致命的な出遅れて道中は外を回るロスがありながらラスト33秒5のタイムはメンバー中最速。この中間の好気配から状態アップは必至。額面通りに走れば重賞ウイナーのパワーで主役に躍り出る!対抗は4サトノギャラント。追い込み一辺倒だが瞬発力は抜群で持ち味を生かせれば差はない。両馬に迫るのが3クラレント。良馬場条件ながら重賞5勝馬の底力は雨戸れない。