洋芝の函館は、野芝の他場と比べてもともと時計を要しますが、開催が進むほど馬場が傷んでさらに時計を要するようになります。時計がかかる=馬場が重いですから、
函館記念はスピードだけでは通用せず、スタミナも必要になります。
それゆえにこのレースでは、前走でタフな馬場を経験した函館芝1800mのオープン組か前走芝2500m以上組が優勢。過去10年では
巴賞組が9連対、2011年のみオープンで行われた五稜郭Sが1連対、前走芝2500m以上組が4連対という比率です。あたりまえですが、絶対的な馬が不在な年ほどその傾向が顕著になります。
よって、◎には前走で例年よりもタフな馬場状態で行われた
巴賞を先行して6着の
ケイティープライドを推します。
巴賞は1-4着を差し、追い込み勢が独占したように前が厳しい流れ。その流れを今回の出走メンバー中の先行馬では再先着を果たしました。同馬は、先週の
七夕賞など、その後の活躍が目立つ
小倉大賞典組の4着馬で、前々走の
マイラーズCでも中団からなかなかいい脚で伸びて7着と、ここに入ってもけっして能力が足りない馬ではありません。それでいてハンデ52kgなら上位争いのチャンスがあるでしょう。
○は、前走の
巴賞で3度目の正直を果たした
レッドレイヴン。同馬は前走までにオープンで2勝の実績があった馬。外から早めに動いて勝利した前走がなかなかの好内容で、昨年の
函館記念5着以上の走りを期待します。今回は休養明け2戦目で、前走からさらなる上積みがあれば通用するでしょう。
▲は、前々走の
ダイヤモンドSで完勝したトゥインクル。前走の
天皇賞(春)は、前残りの流れになったために能力を出し切れずの13着に終わりました。もちろん、前々走で大幅にパフォーマンスを上昇させたダメージもあったでしょう。同馬が一番強いのは確かですが、消耗戦の
ダイヤモンドSを制したあたりからステイヤー色が強すぎるので3番手評価としました。ただ、6年前の
ジャミールのように、能力でこの距離に対応してくる可能性はあります。