【混戦】トロワゼトワルは中山マイルで重賞2勝。調整順調で中間も活気あふれる動きを見せており57キロでも勝ち負け。ランブリングアレーは立て直された前走を快勝。輸送カギも力量アップ顕著で重賞初Vも。スマイルカナも自分のリズムで進められれば好勝負十分。クリスティも成長中で素軽さも増し上位争い。フェアリーポルカも巻き返し可能で、アンドラステやシャインガーネットなども差はない。

【ピース】スマイルカナが踏ん張る。

　超のつく不良馬場の桜花賞を逃げ粘り懸命の3着…。勝ち馬も含め、あの激闘は今も脳裏に鮮やか。オークスは16着に失速したが古馬相手の米子Sをスイスイと逃げ切り、一流マイラーの証を立てた。

　二走前の富士Sはスタート後3F内に10秒台のラップが二つも登場。テンからビッシリ競り合い、1000通過は57秒4-1200m通過・1分8秒9というHペースとなり10着に沈没…。逃げ馬は、その逃げが強烈であればあるほど、自分を苦しめることもあるが、1秒流れが違えば風景は一変。

　前回のオーロCは、逃げ馬総崩れの差し馬場を見越し、2番手で我慢。苦心の騎乗で何とか逃げ込みをはかったが、あの日の東京の馬場では、むしろよく2着に連絡みしたと思う。

　54キロに斤量は増えるが、中山マイルは、ひいらぎ賞、フェアリーS勝ち、京成杯AH2着を含め[2100]と連対パーフェクト。相変わらずの細身、体を見ると切なくなるが、攻めの強度は増し、徐々にだがレース前のイレ込みもおさまりつつある。

　対抗はランブリングアレー。若駒時代、後のオークス馬ラヴスオンリーユーを相手に白菊賞を1分33秒9で2着し、GIII・フラワーC3着という戦歴の持ち主。

　2勝クラスの糺の森特別は1分46秒0で通過、3勝クラスの垂水Sを連勝。小倉記念は、8キロ減の458キロ。キツいペースを勝ちに行ったこともあったが、今思えばピークをすぎていたのかもしれない。

　立て直しをはかり、カシオペアSを完勝。1000m通過は59秒4のミドル、マイル通過は1分34秒0。ラスト4Fから11秒台に突入、1分46秒1という時計も含め内容は濃い。ベストは9Fだが、今の気合い乗りならマイルの流れにも対応できそうだ。

　割って入ればドナウデルタ。母は重賞2勝、母の妹は三冠牝馬ジェンティルドンナという良血。線の細さに泣き、7ハロンの距離をベースに成長を促してきたが、ポートアイランドSは444キロに増量。中団差しを決め1600mもクリア。走破タイムは1分33秒0、記録面でも重賞ラインに近づいた。

　シーズンズギフトは、津村JとのコンビでNZT2着、2000mの紫苑Sも3着に粘り込んだ好素材。富士Sで競り合ったスマイルカナと同様、折り合えば激変があっていい。

　終い一手だけに、いろいろ注文はつくが、アンドラステはハンデは54キロ。直線勝負に徹すれば、勝機の道が光って見えるかもしれない。

　トロワゼトワルは昨年の京成杯AHを1分30秒3でレコ勝ち、本年も1分33秒9で連覇。57キロを背負うが、ヴィクトリアマイルの4着など、胸を震わせる、尊敬すべき逃げ馬だよなぁ。

　重賞として行われた5回のうち3回は3歳馬の優勝。昨年は1、2、3番人気を3歳馬が占め、順番は変わったがその3頭で決着した。3歳馬で人気を裏切った馬もいるのだが、若い馬を評価したいレースだ。

　古牝馬は過去の良績がいまだにハンデに響いているケースもあるが、3歳馬はまだデビューして1年と少し。2歳戦の成績はハンデに響き切らない面があるし、「不当に重いハンデ」を背負わされることがないというプラス面がある。

　ここは7頭いる3歳馬から◎シーズンズギフトを狙う。富士Sでは2ハロン目から完全に引っ掛かってしまい、直線で捕まるあたりからは鞍上が全く追わなかった。3.1秒差12着というフォームが残ったここが逆に買い時かと考える。ルメールか津村に戻れば……と思っていたら津村だったので軸にする。展開的にはスマイルカナとトロワゼトワルによって前がしんどくなると予想し、◎にもニュージーランドトロフィーのような競馬を期待。差し馬重視でマルチを回す。

各馬の上昇度・脚質・騎手・調教師・血統データを「先週最も儲かった」設定で解析。導き出された4頭の馬単・3連単ボックスで勝負！

なお、プレミアムサービス(※)にご登録されますと、中央競馬全レースで、上昇度・脚質・騎手・調教師・血統の項目を自由にカスタマイズして予想することができます。各レース情報ページの予想タブから「CP予想」にお進みいただき、ご利用ください。

※netkeiba.comのスマートフォン版・競馬総合チャンネルでは、プレミアムコースにご登録されますとご利用頂けます。

【波乱含み】混戦の顔ぶれなら、前走大敗もコース替わりがプラスになる13シーズンズギフトに期待。7ドナウデルタは中間上々で中山でも決め手発揮が狙えそう。8スマイルカナは展開がカギだが単騎逃げが叶えば残り目がありそう。5アンドラステは仕掛け次第の感はあるがハマれば上位争いに加わってきそうだ。14ランブリングアレーは距離微妙でも地力的に無視しにくい存在。12クリスティは相手強化だが地力的に見どころがありそうだ。

※12/13時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　中山芝1600mで行われる牝馬限定戦。このコースはおにぎり形をしている特殊なコースで、トリッキーなコースだけに器用さが求められるコースです。スタートしてすぐにコーナーに差し掛かるために外に振られやすい外枠はロスになりやすいので注意です。脚の使いどころが難しいですから長い脚の使える子を中心に馬券検討したいと思います。

　本命視しているのは、シャインガーネットです。長い脚が使える子で、前走は牡馬相手にも0.6秒差の6着と差のない競馬ができています。それ以来実戦には出ていないものの追い切りではとてもいい手ごたえで走れている点が好印象。中山芝1600mとの相性にも期待します。

※12/12時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　スマイルカナの逃走だ。東京の前走は道中、口を割って力んだ。直線に急坂があった方が持つタイプ。ここは力を出し切れる条件だ。フェアリーポルカが続く。こちらも前走は東京で持ち味が出なかった。広いコースで力勝負よりはテクニックが生きるコースの方がいい。競馬がうまいタイプだ。今回は巻き返せる。トロワゼトワルは中山でスピードを生かす競馬が最適。こちらも警戒が必要。アンドラステは前走、追い出すスペースがなかった。

※12/12時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　ビッグレースにおける実績を重視したい一戦。「“前年以降、かつJRA、かつGIのレース”において10着以内となった経験のない馬」は2016年以降[0-0-0-32]と上位に食い込めていません。

　なお「“同年、かつJRA、かつ重賞、かつ出走頭数が12頭以上のレース”において3着以内となった経験のない馬」は2016年以降[0-1-0-36]。年明け以降の戦績も素直に評価したいところです。

　ちなみに「前走の距離が1600ｍ未満だった馬」も2016年以降[0-0-0-10]と苦戦していました。

　これらの傾向から強調できるのはシャインガーネット・トロワゼトワル・ホウオウピースフルあたり。いずれも前走以上のパフォーマンスを期待して良いと思います。

※特別登録段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　暮れの中山マイルの牝馬限定戦として親しまれていたオープン特別が2015年に重賞へと格上げされた。同時に愛知杯の施行時期が年明けに移動し、12月の古馬牝馬の目標レースとしての位置付けが明確になった。重賞昇格後メンバーレベルは高くなっているが、それでもハンデ戦らしくしばしば波乱となる。

1.若い馬が中心

　昨年は4頭出走した3歳馬が上位4着を独占した。重賞昇格以降の5年間をみても、5歳以上の連対は16年のマジックタイム1頭だけで、他の連対馬は全て3・4歳馬だった。若い馬有利の傾向はオープン特別時代からあったが、それがより一層強まっている印象だ。

2.前走大敗馬が巻き返す

　昨年の勝ち馬コントラチェックは前走15着からの巻き返しだった。また、17・18年連覇のミスパンテールは17年こそ連勝だったが、18年は前走12着からの巻き返し。さらに、16年の勝ち馬マジックタイムは前走8着から、15年の1-3着はいずれも前走10着以下からの変わり身だった。

3.ロベルト系に注目

　15年の勝ち馬シングウィズジョイ、17・18年連覇のミスパンテール、昨年2着のエスポワールの母父はシンボリクリスエスで、16年の勝ち馬マジックタイムは母父がブライアンズタイム。また、2016年3着のカフェブリリアントは父がブライアンズタイムだった。重賞昇格後は、父か母父にロベルト系の種牡馬を持った馬の好走が目立つ。

　シーズンズギフトは父がエピファネイアでロベルト系。前走の富士Sで12着と大敗を喫したが、前半のペースが非常に速く結果は度外視できる。重賞でも大崩れしていない中山コースに戻って巻き返しを期待したい。

　スマイルカナは中山巧者でここもスムーズに先行できるだろう。ただ、馬場が合うかは未知数で、目標にされると終いが甘くなってしまう可能性もありそう。インターミッションはディープインパクト産駒としては持続力が持ち味のタイプで、中山マイルで4戦3勝と好相性を示している。今回は試金石の一戦となるが、人気妙味はありそう。

　サンクテュエールは距離短縮プラス。ここ2走の大敗は敗因が明確で、スムーズなら巻き返しは可能だろう。以下、距離短縮プラスのマルターズディオサ、前走案外も中山は合うはずのアンドラステ、東京向きだが距離短縮で一変あってもおかしくないホウオウピースフル。

【小波乱】フェアリーポルカは自在性がある。立ち回りがうまいアロハリリー。シーズンズギフトは立ち回りがうまい。

牝馬限定のハンデ戦。かつてはディープ産駒優勢のコースなのにディープ産駒が馬券にならない傾向にあった一戦。そのために荒れることも多かった。今年はどちらに転ぶかも注目しておきたい。狙うのはエピファネイア産駒で◎シーズンズギフト。3走前同距離コース105出れば勝負圏内。相手に○トロワゼトワルと▲ドナウデルタ。上位はディープ産駒入れないでいく。一発に☆アンドラステ。

久々を叩いた効果でパワーアップしてきた14ランブリングアレーを推す。器用な脚があり先行策から活路を見いだす。次位は16トロワゼトワルで中山は適性が高く逃げ切りは十分。▲は7ドナウデルタで決め脚は鋭く抜け出しは可能。