【全貌がわかる】
ヴァイスメテオールは、良馬場でも、オープンでもきっと勝ち負け。
前走は横殴りの雨、暴風雨。馬場差も計れないほどの不良馬場。スタートで挟まれ、行き脚がつかない。1コーナー手前、ぽつりシンガリ。向正面にさしかかっても進んでいこうとしない。
しかし、この馬場では、どこを回しても同じ。ならばと3-4コーナー、ポッカリ開いた馬群に突っ込み、前との距離を挽回しにかかる。ルメールJは、腕も確かだが度胸もあるなぁ。
なんて、坂下から一頭だけ桁の違う脚色で、坂上からは後続をチギる一方のドトウの一気。前半と後半の温度差はなんだったんだろう。
能力をどう評価するかは、時計では難しいが、1800m通過は1分55秒2。うむむ、メインの
中山牝馬Sの決着タイムは1分54秒8だった。
ルメールJが「絶対に能力はあります」といっていたようですが、もしかして本当に、とてつもなく強い馬なのか。
プリンシパルSで全貌がわかる。
対抗には
ジャックドールを指名。兄弟や近親にあまり心当たりがないが、背の高い、緊張感のある
モーリス産駒。前走を境に中間の調教内容一変。なるほど、体重はマイナス8キロ、494キロにひと絞り。身体に自信が持てたからだろうか。パドックでは他馬を見降ろして歩く。
レースでも強気。1000m通過・61秒7という緩ペースを、向正面で早くも先頭。ラスト4Fから11秒5に一気にペースアップ、続く3Fも11秒3-11秒4-12秒1。10秒台の速いラップこそないものの、後続を突き離す一方の9馬差独走は天晴れ。
今の阪神の高速馬場を思うと、2分0秒3は一見平凡に映るが、時計の出にくい内回りコース。数字以上の評価を与えてあげたい。
単穴は
バジオウ。11月の東京1800mで未勝利を脱出。離されはしたが、続く
セントポーリア賞を1分46秒9・2着で駆けた。
大
寒桜賞は決め手を削がれる重馬場を嫌い、果敢に先頭をうかがい勝負に出たが、2200mは明らかに長く、残り1Fで脚色が鈍ったが、良馬場の東京10Fなら巻き返し十分。
ディオスバリエンテは、重賞3勝
ディアデラノビアの息子。新馬戦は道中好位のポケットには収まってくれたが、坂下で苦しい内に押し込められるロス。エンジン全開までに小さなタイムラグがあったが、上がりラップは推定12秒1-11秒4-11秒6(3Fは35秒1)。正味2Fで一気に前を捕まえた。
この兄弟は総じて、馬っ気が強く、
共同通信杯は、自身の体調に加え、一気の時計更新にも向き合わなくてはならなかった。ただ11着とはいえ、1秒差ならさほど大きな瑕疵ではない。調教の負荷を上げつつ、馬体造りなど再確認できた。
ヴィゴーレも、
スプリングSは重馬場。道悪に脚をとられ15着と動けなかったが、
つばき賞は1分46秒2・上がり33秒4で直一気。馬体を増やして出走できれば違う競馬風景が望める。
中山1800mで2勝目を積み上げた
スペシャルドラマ。
ダノンジェネラルのポテンシャルにもそっと注目。